清瀬市の重要なランドマークである中里富士塚は、清瀬10景のひとつとして親しまれています。
富士講によって築かれたこの塚は、歴史的な価値と文化的な意味を持ちます。
火の花祭や盆踊り催され、清瀬市民とって特別なスポットになっています。
中里富士塚とは
清瀬10景のひとつ
中里富士塚は清瀬10景のひとつです。
1990年(平成2年)の市制施行20周年を機に、市民投票および選定委員会によって清瀬市に相応しい美しい街並みや風景が清瀬10景に選ばれました。
- けやき通りと郷土博物館
- 志木街道
- 東京病院の桜の園と社会事業大学付近
- 清瀬金山緑地公園
- 柳瀬川とさくら並木
- 空堀川と中里緑地保全地域
- 松山緑地保全地域
- 日枝神社・水天宮
- 中里富士塚
- 円通寺
中里富士塚の概要
中里富士塚は、中里の富士講(富士山を信仰する人々の集まり)によって築かれた富士塚です。
江戸時代、富士登拝(富士山の御神徳を拝みながら登ること)が盛んでした。
しかし、経済的負担や体力的な問題などから富士登山のできない人々もいました。
そこで築かれたのが、富士塚(富士山を模した人工の山や塚)です。
つまりミニチュア富士山ですね。
富士塚に登れば富士山に登ったのと同じ霊験が得られるとされています。
中里富士塚は、東京都指定有形民俗文化財にも指定されている歴史的に重要なスポットです。
アクセス
- 清瀬駅北口から徒歩25分
- けやき通り(バス停)から徒歩15分
- 中里四丁目(バス停)から徒歩10分
周囲に駐車場はなく、駅からも少し遠いので、バスで行くのがおすすめです。
家が近い人、または体力的に余裕がある人は歩いていくのもちょうど良い散歩になって良いと思います。
<中里富士塚>
〒204-0003
東京都清瀬市中里3丁目991−1
火の花祭:中里富士塚の行事
中里の火の花祭は、毎年9月1日に中里富士塚で行われる行事で、東京都無形民俗文化財に指定されています。
山梨県富士吉田の火祭りにならってはじめられた行事で、中里富士塚の頂上までの道に明かりが灯されます。
浄衣に身を固めた先達を先頭に、富士講の信者が山頂で「お伝え」と呼ばれる経文を唱えます。その後、富士山をかたどって積み上げられた麦わらでお焚き上げが行われます。
灰を家に持ち帰って門口にまけば火災除けや魔除けになり、畑にまけば豊作になると 伝えられています。
また、近くの広場では盆踊りが8月31日と9月1日の2日間行われます。
中里富士塚に行ってみた感想
ちょうど子供との散歩で近くに来ていたので、帰りに遠回りして寄ってみました。
鳥居越しに見える富士塚。
鳥居をくぐるとネット写真でよく見かける中里富士塚の姿がありました。
山頂までのつづら折りの道は、抱っこ紐で爆睡中の娘を抱えた状態だった私には少しだけスリリングでした。少しだけね。
注意しながら登ってみると、頂上には素晴らしい石碑が!!!
・・・というほどのものではありませんでした(笑)
頂上からは富士塚の全体像や周囲の家々が一望できます。
住宅街の一角にある中里富士塚。
「恋人が手を繋いだまま登って降りてこれたら一生幸せになれる」だとか「頂上に愛の南京錠をかけられるスポットがある」とかあれば、お祭り期間以外にも足を運ぶ人がいるかもな〜とふと思いました。
おわりに
中里富士塚を訪れると、その歴史と自然の美しさに触れることができます。
住宅街の中に突然あらわれる中里富士塚の存在は、自然と共存する清瀬市ならではといえるでしょう。
頂上からは周囲の住宅街を一望でき、清瀬10景の名に恥じないスポットです。