清瀬市の待機児童:過去5年間の推移から取り組みまで徹底解説

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清瀬市について
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共働き世帯が増える中、待機児童問題は国内の大きな課題のひとつです。

今回は清瀬市の待機児童の実情をご紹介します。

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清瀬市の待機児童の現状

過去5年間の待機児童数の推移

厚生労働省の保健所等関連状況取りまとめ(外部リンク:こども家庭庁)によると、清瀬市の待機児童情報は以下の通りです。

待機児童数入所申込者数待機児童率*
2019年(平成31年)281,5051.86%
2020年(令和2年)191,4511.31%
2021年(令和3年)81,4170.56%
2022年(令和4年)41,4240.28%
2023年(令和5年)61,4320.41%
*待機児童率=待機児童数÷入所申込者数×100%

清瀬市の待機児童数および待機児童率(待機児童数÷入所申込者数)は過去5年間で減少傾向です。

近年は、約1,400人の入所申込者に対して待機児童は10人以下であり、ほとんどの人が保育所に入れていることが分かります。

清瀬市と隣接する市を比較

隣接する市も調査し、清瀬市と隣接する市の待機児童率(待機児童数÷入所申込者数)を算出しました。

清瀬市東村山市東久留米市新座市所沢市
2019年(平成31年)1.86%3.02%1.12%2.06%0.24%
2020年(令和2年)1.31%1.88%0.94%1.47%0.03%
2021年(令和3年)0.56%1.27%0.59%0.88%0.05%
2022年(令和4年)0.28%0.22%0.27%0.15%0.56%
2023年(令和5年)0.41%0.69%0.00%0.15%0.88%
待機児童率=待機児童数÷入所申込者数×100%

所沢市を除き、どの市も待機児童率は年々減少傾向にあります。

2023年の待機児童率を比較すると、 1位 東久留米市(0.00%)・2位 新座市(0.15%)・3位 清瀬市(0.41%)・4位 東村山市(0.69%)・5位 所沢市(0.88%)でした。

清瀬市の待機児童率は隣接する市と比較して可もなく不可もなくといったところでしょうか。

隠れ待機児童問題

隠れ待機児童とは

前章で説明した通り、待機児童は国や自治体の取り組みにより大幅に減少しました。

しかし、それとは別に隠れ待機児童という問題も残っています。

隠れ待機児童とは、以下の条件に該当する子どもたちを指しますが、これらは公式の待機児童数としてはカウントされません。

  • 入園可能な保育園が存在するが、特定の保育園(自宅から近い保育園など)を希望して入園できないケース。
  • 保護者が求職活動を中止したため、保育の必要性が認められず入園できないケース。

以前は、「入園できていないが保護者が育児休暇を取得している」場合も隠れ待機児童として扱われていましたが、現在は待機児童数としてカウントされるようになっています。

清瀬市の隠れ待機児童数

待機児童数に隠れ待機児童数を加えた数を実質的待機児童数といいます。

日本共産党東京都議会議員団が公開している「待機児童数の調査」、厚生労働省が公開している「保育所等関連状況取りまとめ」に基づき、清瀬市の待機児童、隠れ待機児童、実質的待機児童の数をまとめました。

待機児童数隠れ待機児童数実質的待機児童数
2017年331548
2018年442064
2019年282149
2020年191332
2021年83038
2022年42933
2023年63339
2024年94958

上表の通り、清瀬市の待機児童数は減っているものの、実質的待機児童数は減っておらず、まだ課題が残ります。

清瀬市の新規入園決定率

前述した隠れ待機児童の存在により、単純な待機児童数だけでは入園の難易度を全面的に把握することはできません。

そこで注目したい指標が新規入園決定率です。新規入園決定率は「認可保育園に新しく入園した児童数 ÷ 認可保育園の入園申請児童数 × 100%」で計算され、希望した保育園に実際に入園できた割合を示します。

2023年の清瀬市の新規入園決定率は95.5%で、これは東京都及び隣接する埼玉県の自治体中で第3位にランクされており、圧倒的な入園しやすさを示しています。

待機児童問題に対する清瀬市の取り組み

清瀬市では、0〜2歳児の待機児童の多さが課題でした。

年齢2015年2016年2017年2018年2019年2020年2021年2022年2023年
0歳113221不明不明01
1歳381125338不明不明32
2歳4192414不明不明03
3歳以上21455不明不明10
合計454433442819846
清瀬市 年齢別の待機児童数

そこで清瀬市は、0〜2歳児の保育を目的とした地域型保育施設(小規模保育園・事業所内保育所)を次々開設して待機児童低減に努めました。

2017年に「ゆりかごファーストスクール」「ちゃいるど保育園」「あいあいちびっこルーム」、2019年に「ちあふるガーデン」を開設した結果、現在は0〜2歳児も含めて待機児童がほとんどいない状態になっています。

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